レポート
5/10 ツール・ド・熊野 STAGE4 山本の意地のエスケープが刻んだ最終ステージ
2026年5月12日

2026年5月10日(日)に三重県熊野市有馬町で行われたツール・ド・熊野 Stage4のレースレポートです。


3ステージを経て迎えた最終日。VC FUKUOKAはベンジャ、山本がトップと49秒差の総合争いに残っており、逆転を狙って最後の戦いに臨んだ。


太地半島を舞台に約10.5kmの周回コースを10周する104.3km、獲得標高1,500m超。アップダウンにメリハリのあるテクニカルなコースは、ダウンヒルを得意とするベンジャに向いている。
過去の大会でも数秒差で勝負が決することが多いツール・ド・熊野。チームはスプリントポイントでのボーナスタイムを積み重ねながら総合順位のジャンプアップを狙う戦略で挑んだ。

スタート直後、ジェラールがファーストアタックを仕掛けて集団を揺さぶると、続くアタックに乗ったのが山本大喜だった。他チームの強力なメンバーとともに6名の逃げを形成。総合争いに関わるタイム差にいる山本の逃げをメイン集団が容認し、そのままレースは動く。


山本は1回目・2回目のスプリントポイントをいずれも3位で通過し、合計2秒のボーナスタイムを獲得。逃げは6周目に吸収され、2秒のボーナスタイムを手に山本はメイン集団へと戻った。

吸収直後のテクニカルな下りでベンジャが単騎アタックを試みるも吸収。しかし最終日に順位をひとつでも上げようとするその姿勢は、チームとしての意地そのもの。
山本は最終周の登坂で集団から遅れ、阿部の献身的なサポートで集団への引き戻しを図るも、惜しくも追いつくことができずフィニッシュ。

最終盤に単独アタックで抜け出したリーニンスターの選手が逃げ切り優勝。
ベンジャはメイン集団のスプリントで踏みとどまり14位でフィニッシュした。最終総合順位はベンジャ12位、山本15位、ジェラール42位、阿部51位でツール・ド・熊野を終えた。

UCIポイント圏内まであと一歩届かなかったが、スプリントポイントでのボーナスタイム獲得を軸にアグレッシブに戦い抜いた4日間だった。
🏁ステージリザルト
✅ベンジャミ・プラデス 14位
✅山本 大喜 22位
✅阿部 源 39位
✅ジェラルド・レデスマ 40位
🏁総合順位(トップとのタイム差)
✅ベンジャミ・プラデス 12位(+00:49)
✅山本 大喜 15位(+01:22)
✅ジェラルド・レデスマ 42位(+17:27)
✅阿部 源 51位(+28:08)
レース後のコメント
ベンジャミ・プラデス
今回のツール・ド・熊野、正直あまり満足のいく結果じゃなかった。
最初の2ステージで結果が出せなかったし、このレースで大事なボーナスタイムも取れなかった。2ステージ目以降は自分の感触はよかったけど、総合での巻き返しはなかなか厳しい状況で…それでもクイーンステージを3度目の制覇で締めくくれればと思っていた。あのフィニッシュは自分に向いているし、スプリントになれば勝てる自信もあった。
でも逃げが決まってしまって、それも叶わなかった。
勝てるチャンスってそんなに多くないので、こういう機会を無駄にしてしまったのは悔しい。ツアー・オブ・ジャパンではもっとうまくやれるように頑張ります。ありがとう!
山本 大喜
自分にとってツールド熊野は大好きなレースで、今シーズンの重要なレースでもあった。 第3ステージまでは他チームに逃げ切られてしまい、上手くいかない悔しいステージとなった。
しかし、何もせずに終わりたくないと思い、最終ステージでは逃げに入り、攻める走りができた。 結果的には上手くいかなかったが、挑戦して得られた物もあったので良かった。
引き続き、山本大喜らしく全力で挑戦していく! 応援ありがとうございました!
阿部 源
トルコ遠征から少し期間が空いていたこともあり、しっかりコンディションを整えてレースに臨むことができました。
レースでは集団内の良い位置を維持し続けることに苦戦しましたが、前で展開できた場面ではアシストとして他チームのエースの動きをチェックすることもできました。
しかし、自分の経験不足からチーム戦術として良くない動きをしてしまった場面もあったので、今回の反省を次にしっかり活かしていきます。
今回、コンディション自体は良かったものの勝負どころでエースをサポートできる位置に残り切れなかったので、最終局面の重要な場面で動ける選手になれるようトレーニングを積んでいきます。
クリテリウムを含め5日間応援ありがとうございました!
ジェラルド・レデスマ
今回の熊野では、ここ数ヶ月積み上げてきたものをなかなか発揮できなくて、チームのために良い結果を届けることができませんでした。
クリテリウムの頃からすでに体の調子がよくないのを感じていて、最初の2ステージはモチベーションでなんとかトップ10でゴールできたけど、チームにとって一番大事なステージで自分の役割を果たせなかったし、体も言うことを聞いてくれませんでした。
それでもチームがずっとサポートして信頼してくれたことには、本当に感謝しています。いつかきっと、みんなで求めてきた結果が出る日が来ると思うし、そのときにはすべての戦いが報われたと感じられるはず。今はまた次のレースに向けてしっかり準備して、ツアー・オブ・ジャパンで爪跡を残せるように頑張ります。
本多 晴飛
初日は序盤から逃げスプリントポイントを狙って走った。2回目のKomまで粘りたかったが1人になってからはタイム差を維持出来ず集団に戻った。逃げの最中から集団ゴールの事も考え上手く立ち回ればタイム差付かず集団ゴールも狙えたので反省点も多かった。 2日目は序盤からトラブルで集団に復帰できずリタイアとなった。どうにも出来ない部分もあるが悔しい結果となった。
木村 純気
和歌山城クリテリウム、ツール・ド・熊野と多くのご声援ありがとうございました。
今大会は第2ステージで落車に巻き込まれDNFとなり、悔しい形で大会を終えることとなりました。クリテリウム、第1ステージとコンディションは良く、良い流れで走れていただけに非常に悔しいです。 第1ステージでは集団をまとめてスプリントへ持ち込む役割、第3ステージでは山岳で最後まで残りエースをアシストすることを目標にしていましたが、それに挑戦することも出来ず不完全燃焼な大会となりました。
一方で、前にいるべき場面でしっかり位置を取れたことや、源と交代でチェックに入れた部分には手応えも感じています。今回の落車では運良く軽傷で済みましたが、危険なコースだからこそライン選択やトラブルへの想定など課題も見えました。
個人としてもチームとしても多くの課題と収穫が見えた大会でした。今回の経験をしっかり次戦へ繋げ、より成長した姿を見せられるよう積み上げていきます。応援ありがとうございました。
佐藤 信哉 監督
ツールド熊野全体を通して、課題と成長が見られる5日間でした。
クリテリウムでは木村や本多、阿部。 1ステージは本多晴飛、2ステージは阿部源が、集団から抜け出すことで、 チームへ有利な展開を作ったり、チームのピンチを未然に防ぐ動きで貢献してくれました。 3日目はあまりうまくいかず、4日目もそれを引きずり、UCIポイント圏内の総合成績10位を得ることができず、試練のツールド熊野となりました。
次なるステップに向けて大切な時期だと考え、残された期間は少ないですが、 TOJに向けてチームが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう準備したいと思います。
フォトギャラリー
Photo: Kensaku Sakai






















































































































































