レポート

【2017 UCI GRAN FONDO世界選手権】に瀬戸龍太が出場しました!

2017年9月7日

以下、本人からのレポートです!

【2017 UCI GRAN FONDO世界選手権】
◾︎開催地:Albi, France
◾︎リザルト: 81位/190人, カテゴリー: MEN age19-34
◾︎簡易データ: 155km, 4:08:33, Av.37.42km/h

8月はフランス行く迄に445km程しか実走しておらず、
欧州プロレベルの参加者もいるとの事前情報から、完走すら怪しいと思っていた。
実際、同じ宿で話したノルウェー人は、元プロコンチームの選手だったらしい。

[序盤]
集団の中程からスタート。
初っ端からアゲアゲで、メーター見ると45〜55km/h出てて焦る。
中央分離帯やロータリーが所々で現れ、序盤はその度に無駄なブレーキをかける選手がいた。
その為に車間が一気に詰まり、また踏み直すので、スピードの緩急が激しくて落車が怖かった。
実際に右斜め前と右の選手が転けたし、後ろでは2回落車の音がした。
高速レースだから、落車後の復帰は難しいだろう。
先頭付近に上がらなかったことを後悔。

[中盤]
約50km地点まで平坦基調で進み、そこから7km弱の峠へ突入。
前半は勾配キツめで、先頭のペースはプロな雰囲気で無理だと思い、
15人くらい(?)の第3(?)集団に下がる。
この集団は登りが弱く、平地と真っすぐな下りは強くて、どうもローテは機能しない。
途中、下りでイングランド人とスペイン人に、
「前詰めろ!回せ!」と発破かけられるも、イングランド人が速過ぎて着き切れした。
テクニカルなコーナーがなければ、私のメーターで81km/h程。
1回アールの大きなカーブで突っ込み過ぎて、あわや落車の危機だったのは猛省。

その後はスペインがリーダーシップを発揮して、一部の選手だけでローテ。
日本の成毛さんも同集団で心強い。
(日本のレースで一緒に走ったことがないのに、まさかフランスで同じ集団になるとはw)
その後も1〜3km程の登りを繰り返しながら、100km地点を過ぎる。

[終盤]
そこからしばらく走ると、別カテゴリーの高速列車に飲み込まれ、大集団になる。
小高い丘でのペースアップに耐えられず、私を含めた同カテゴリーの選手はボロボロと脱落。
成毛さんはここで落ちなかった。

脱落メンバーでゾンビ隊を結成し、ゴールを目指す。
しかしゾンビたちは予想以上に死に体で、幾つかの登りを経ると3体になってしまう。
日本・スウェーデン・ニュージーランドのLiving deads.
スウェーデンはほぼ前に出られず、私とニュージーランドで回す。
ゴール前10km地点からは私が7割先頭で、スウェーデンはツキイチ。
5km手前のごく短い登りで、ニュージーランドとスウェーデンが脱落。
ゴール前2.5km程で、スウェーデンがイギリス人女子を連れて追い付いてきた。
ペースアップすると、イギリス人女子が切れて、男同士のゴール勝負へ。

[ゴール]
ゴール前500m程でスウェーデンに「スプリント勝負だ!」と言われ、「わかった!」と返す。
ゴール前300m辺りでスプリントを開始し、ゴールまでモガく。
一車身離されて敗北。775Wしか出てなかった。

スウェーデン 「お前強いな!」
私 「いやいや、お前こそ!」

と、スポーツマンシップに則るコミュニケーション。
持久系競技は、レベルに関わらず、こういうリスペクトがあるからいいよな。
(ハンドボール時代は、都道府県トップ3くらいは別としても、敗者に敬意は払われず、殺伐としていた気がする)

[所感]
ヒマワリ畑やブドウ畑の横を走り抜け、ガードレールの無い山を登って下り、
まさにあの、Tour de Franceの舞台でレースをした。
沿道からは"Allez! Japon!"という沢山の声援も貰い、南仏の暖かさを感じた。

フランス滞在中は、現地の人々や他国の選手たち、そして日本メンバーの方々と、沢山コミュニケーションが取れて楽しかった。
私はあまり社交的ではない気がするけれど、自転車という共通の文化があれば、心の壁は無くなる。

今回は、本当に貴重な経験をさせて頂いた。
ニセコ以降は訳あってあまり練習できず、完走すら難しいと思われたが、
大きな怪我なく走り切れて嬉しい(ゴール後に立ちゴケしたw)。
生きてて良かったし、自転車やってて良かったと、心から思う。
支えて下さる多くの方々に、心からの感謝を送ります。

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