レポート
2015年BRM221嘉麻400km (写真追加)
2015年2月24日
寄稿者 森 幸一(文章) 吉田 裕仁(写真)
日時 2015年2月21日 11:00スタート
参加者 46名(DNS含む)
コース 嘉麻-八女-小国-由布-国東-嘉麻
距離 400.2km
今回はなんとチームから吉田が参加しています。
天気予報では、最高気温15℃、最低気温5℃、
降水確率90%で夕方から翌昼まで弱雨、
22日には春一番が南から吹くとのことです。
服装は上は裏起毛2枚、冬用タイツ、インナーはファイントラック
(Tシャツ、トランクス、手袋、靴下の撥水使用)に雨合羽上下、
気温調整用にウィンドブレーカーという出で立ちです。
ツール缶を持っていくので、シングルボトルです。
吉田が500kmは走りたいと言っていたので往復ともに自走です。
今回はずっと吉田と一緒に走りました。
往路自走(56kmくらい)
自宅-野芥-井尻-太宰府-米の山-嘉麻
吉田と野芥某所に8:20に待ち合わせしました。
KISサイクルアカデミ-のメンバーに挨拶します。
岸原師匠のご厚意でサドルの下に付けるタイプの泥除けを拝借しました。
どうもサイクルコンピューターの調子が悪くて正確な距離が測れません。
吉田と合流後、一度自宅に戻り調整してみますがうまくいきません。
ルート把握は吉田に頼ることにして出発します。
井尻-太宰府間は交通量が多いです。米の山は14km/hを軸に
ぼちぼちと登ります。夜にあわせた服装なので暑くてしかたありません。
スタート付近のコンビニで少し補給します。
サイコン調整に手間取った分,遅刻して11:10にスタートに到着。
ボランティアスタッフのたいかんさんと少し談笑して11:20頃スタートします。
スタート-PC1(62.5km)
嘉麻-白坂峠-朝倉-久留米-八女
3kmくらいの長めの先頭交代でゆっくりと白坂峠まで向います。
登り口で岩本会長に追い付き登りながら少し話します。
先行していた参加者にぼちぼち追い付きます。今回はリカンベントで
参加されている方がいらっしゃいました。登りはつらそうでした。
下りのコーナーは十分に減速してゆっくりと標高を落としていきます。
下ってからドリンクがなくなったので自販機で休憩します。
朝倉から先のルートは吉田任せです。久留米市街は信号・交通量ともに
多いです。ほんの少し雨粒が顔にあたります。予報より早く雨が来そうです。
13:56にPC1に到着。おにぎりやパンで補給します。
PC1-PC2(64.1km)
八女-黒木-日向神ダム-中津江-小国
八女から矢部川をつたって大周りで黒木に向かいます。
国道442号線に入ると黒木の大藤の脇をとおります。
日向神ダムまでの登りは吉田がいいペースで登っていきます。
厚着の私はオーバーヒートしてしまいます。日向神ダムのほとりの
湧水で補水します。
吉田がダムを見て「鏡のようだ。」とつぶやきます。
波がなく、曇り空のため濃い群青色の水面は高取山を映し出しています。
竹原峠の登りも吉田が淡々と牽いて行きます。私には少し辛い速度でした。
数名の先行していた参加者に追い付いつくと、「流石VC。」と声を
掛けて頂きます。頭を下げて、ガッツポーズをして抜いていきます。
高度を上げるに従って杉は茶色に紅葉していきます。
長いトンネルを抜けると下りに入ります。鯛生金山の辺りから雨が
本降りになってきました。中津江で上下ともに合羽を着こみます。
蜂の巣城湖まで下って国道387号線を緩やかに登って小国に入ります。
17:15にPC2に到着。おにぎり、カップ麺などで補給します。
吉田の知り合いの方に激励いただき、夜装備を整えて出発します。
PC2-PC3(66km)
小国-満願寺温泉-産山-久住-竹田-由布
出発した時はまだ薄暮れです。満願寺温泉の露天風呂を脇目に
登っていきます。県道40号線は杉林の中を走っています。
ただでさえ細い道なのに道端にはどっさり杉の枯葉が積もっています。
やまなみハイウェイを横断すると産山までは下りです。
街灯はおろか民家もあまりなくて、私と吉田のライトが唯一の光源です。
サングラスが曇ったり、雨粒が付き乱反射して視界が非常に悪いです。
さらには霧まで出てきておどろおどろしい雰囲気になってきました。
下りは十分に速度を落として、安全運転を心がけます。
産山から県道131号線に入り久住までアップダウンを繰り返します。
ここで吉住氏に追い付きました。雨と暗闇に参っているようで「連れてって-」
と言われここからは一緒に走ります。話し相手とライトとサイコンが一つ増えて
いいことばかりです。
久住付近でかるくミスコース、さらに吉住氏のライトが一つ雨でやられます。
長湯の道の駅の自販機で休憩をいれます。奥さまに電話して雨の話題に
なると洗濯物の話題に転換されました。
由布までの下りで吉住氏がポールに接触し、フロント変速機能を失い、
インナー固定になってしまいました。(本人はあまり気していませんでした。)
国道210号線に出ると街灯が増えてほっとします。
21:30にPC3に到着。おにぎり、おでんなどで補給します。
ブルベ常連の亀井氏が応援に来てくれています。
氏曰く「車に乗ってたら、濡れないよ〜。」
雨・視界不良・機材トラブルと楽しいブルベに笑顔がもれます。
PC3-PC4(72.5km)
由布-狭間-高崎山西-別府-日出-杵築-国東
休憩で冷え切った身体を発奮させて出発します。
狭間から県道51号線に入るとまた暗くさびしい道になります。
3人で話をしながら高崎山西を登ります。吉住氏は暗いためか
先ほどの恐怖を引きずっているのか、下りが激遅です。
いつの間にかはぐれてしまって、国道10号線で10分くらい待ちますが、
追い付いて来ません。寒くなってきたので出発します。
別府はこんな時間でも交通量が多いです。信号のたびにつかまります。
日出のファミレスで1時間位の休憩を取ります。雑炊をガツガツ食べて、
紅茶をガブガブ飲んでいると吉住氏が通過していきます。
20分ほど瞑想に耽ります。精神が集中して来たので出発します。
南東の風が吹いてきました。春一番です。雨は小粒になってきました。
杵築あたりの国東東岸は風表で波高く潮騒が轟いています。
大分空港付近で少しミスコースしたついでに休憩をとります。
吉田には辛い時間帯で「いきなり距離が50kmとか縮まらないかな。」
こういうときの私の答えは決まっています。「漕ぐしかない。」自分にも言い聞かせます。
吉田の思考能力が落ちてきているようで、会話がかみ合わなくなってきました。
3:20にPC4に到着。おにぎり、パン、カステラなど補給します。
PC4-PC5(74.8km)
国東-国見-宇佐-中津
国東半島の海岸線をを反時計回りで走ります。
岬から岬へアップダウンを繰り返し、たくさんのトンネルを抜けていきます。
通常、明け方は一番きつい時間帯です。アップダウンがあるため刺激はあります。
コーナーを抜けるたび風向きが変わりますが、おおむね追い風です。
30km/h前後で淡々と進んでいきます。雨は降ったりやんだりの小雨です。
周りが明るくなってくるころには私の辛い時間帯が来ました。
猛烈な眠気に支配された頭の中は、何度も残りの距離から平均時速を割って
家に帰る時間を推測しています。吉田の問いかけにもきちんと答えられません。
身体も弱ってきていて、胃酸が喉仏まで上がってきて吐き気がします。
吉田は淡々と牽いてくれています。眠気で千切れそうになるのをこらえます。
自販機休憩を取っていると、先行していたはずの吉住氏ともうひと方が
ペアで走って行きます。途中のコインランドリーで仮眠をとっていたようです。
7:00にPC5に到着。食欲がなくてバナナのみ補給します。
補給と休憩でずいぶん体調がよくなりました。
寒くてなかなか出発できないでいると、吉住氏ともうひと方は先発されました。
小康状態だった雨はまた大降りになってきました。勇気を出して出発します。
PC5-ゴール(60.9km)
中津-椎田-天生田-みやこ-香春-今任-山田-嘉麻
国道10号線は大型車の交通量が多く幅員が狭いところでの
追い抜きは怖いです。引き続き春一番に押されて距離を伸ばします。
椎田から県道58号線に入ります。先ほど先発した方がメカトラブルで
停車しています。また吉住氏と3名体制になりました。
コースを把握していないので、天生田の地点でゴールまであと少しと
思っているとみやこまで足を延ばすようです。ショックで脚が回らなくなりました。
ゴール付近で距離調整の遠回りはやめて欲しいです。
新仲哀トンネルは歩道を通ります。排気ガスとけたたましい騒音で
嫌になります。香春まで下って、今任から山田までのアップダウンを
抜け、山田川沿いを下って3人そろって10:00にゴールです。
ゴール後の安心のためか吉田は”ほけっと”した顔になっています。
400kmで23時間もかかってしまいました。平均時速は17.4km程です。
ゴール手続きをして、カップ麺を頂きます。1時間ほどだらだらしてました。
復路自走(42kmくらい)
嘉麻-米の山-太宰府-南区
雨は止んでいますが、合羽を着たまま出発します。
3人でゆっくりと米の山まで行きます。登りの入ると吉住氏が
「先に行ってー。お疲れ様でしたー。」というので先に行きます。
吉田に私の余力があることを示すためハイペースで登ります。
おそらく速度は12km/h程度でしょうか?頑張って登っていると
腰、ひざが痛くなってしまいました。
太宰府では合格祈願者とその親が渋滞を発生させています。
ゆっくりゆっくり漕いで1:00頃に自宅に到着しました。
総走行距離 500km以上
総時間 29時間
長時間雨に打たれ、寒くて、暗くて、眠たい、長い(時間)ブルベでした。
サイコン不調のためルートの大部分を吉田に頼りなんとか完走できました。
ブルベでは単独行が多い私ですが、頼れるチームメイトがいると精神的に
かなり助けられました。(ヨッシー写真はまかせた。)
奥さま
我が家の梅も今回の雨でだいぶん散ってしまいましたね。
今年は花が多いので、実がたくさん獲れるといいですね。
梅酒、梅シロップ楽しみですね。