レポート
ツール・ド・おきなわ 市民210km 3位(井上亮)
2015年11月11日
今年も参戦してまいりました。
昨年は5位で、今年は優勝を狙うべくシーズン当初はこのレースを目標に掲げていたつもりでしたが、9月末の経済産業大臣杯で落車してダメージを負ったことで今の仕事しながらこんなことしてたらあかんわと思ってけっこう凹んでしまい、レース参加そのものもやめる予定にさえなりかけてました。その後暴飲暴食しつつランニングしたり、仲間達とのサイクリングに繰り出したりしたら急激にモチベーションが回復してきてその後3週間ほど節制してトレーニングに励んだ結果、昨年よりよいんではないかというぐらいにコンディションを持っていくことができました。
減量もうまくいき、レース週には起床時59kg台まで持っていくことに成功しましたが、木曜からカーボローディングを開始してちょっと食べ過ぎたため今度は体重が増えすぎたんではないかと心配になる中レース当日に(笑)
早朝4:30起床で前日からヨーグルトに漬けておいたミューズリーをどんぶり一杯に食べて準備して出発。出発前に出すもんもしっかり出たのでまあ一安心(笑)
今年はゼッケン403でシードなので早くから並ばなくてもよく、スタート20分ほど前に3列目ぐらいへ並んでスタート。
cyclistさんのHPより。まあ最前列に並ぶこともないかと思って3列目あたりにひっそりと(笑)
昨年は最後尾からのスタートで、10kmほどでけっこう大規模な落車により足止めをくらって全速力で集団を追いかけて何とか合流するということがあったけど、今年は前方でレースを進めてたので安心できた。ただ集団での位置をキープするのが上手くないので、いつの間にか位置を下げてしまいいつの間にか集団の中盤ぐらいへ。
するとすぐ前でけっこう大規模な落車が発生して次々とバイクと選手が積み重なっていく始末。自分も危うく巻き込まれるところだったが、何とか歩道に逃げてすぐ再乗車してほとんど頑張ることもなく集団に合流できた。
その後は意味不明なブレーキなどはあるものの特に大きな落車などなくレースは展開。
安心できる位置の時に持ってきた塩おにぎりを食べたりしつつ早めのうちにエネルギー補給。
ちなみに今回の補給食は1週間前のびわいちで試した結果から
・塩(雪塩)おにぎり×5
・スポーツようかんプラス×10
・クリフバー×2
・Mag-onジェル×2
という固形物メインの布陣。2700kcalほどあり、これで不足することはなさそう。
60kmぐらいで白石選手が右から上がっていくのが見えたので、私もそれに乗っかり前方へ。
その後は前方で進むことができてたぶん30番手ぐらいで普久川ダムへ。
事前の予想では高岡さんがかなり調子がよさそうで、最もチェックすべき存在。それまであまり調子よくなさそうだったのにこの1ヶ月ぐらいで急激にコンディションを上げてくるあたりは本当に流石。あとは白石選手も調子よさそうで要チェック、その他田崎選手や岩島選手も強力でこのあたりの動きをしっかりとチェックしておくことに。
少し上げたらすんなり前方5番手ぐらいへ。昨年度4位の高橋選手、今年は落車骨折などもありコンディションは悪そうだが、登りでしっかりペースを作ってくるあたりは流石。
中盤からはビーチの選手が先頭でペースを作っていくが、かなり余裕があって、私は高岡さんの後ろにつきながら淡々と走る。高岡さんもかなり楽そう。自分もこんだけ楽に走れるのは昨日借りたGOKISOホイールのお陰かな、とか思いつつ。
cyclowiredさんのHPより
ラスト頂上付近で山岳賞狙いなのかペースを上げて抜け出していく選手がちらほらいるが、あまり気にすることなく淡々と進む。KOMの手前で追い付いてしまったのでもうひと踏みしてみたら先頭通過してしまった。この時は一回目山岳賞とったのかなと思ってたけど後で確認したら逃げてた人がいて違ったみたい。
少し下ってから補給所で轟さんを見つけて熱いメッセージ入りのボトルを渡していただく。本当にありがたい。
奥方面に下ってくと集団は30人ぐらい?
このあたりでは昨年同様、ローテーションもうまく回らずゆっくりとしたペースで進む。
補給食を摂ったり、小をしようかとも試みるも出ないので諦めた。2回目の普久川ダムへ。
昨年は登り口から清宮さんがハイペースを刻み、中盤から「山の神」森本さんによるハイペースによって頂上では4人に絞られたが、今年はそんなことはなくゆっくりとしたペースで。
ちょっと遅いので自分が先頭に出てペースを刻んで行く。こういうところでガツンと上げたりするのが苦手なので自分のペースで淡々と進み、時折先頭交代を促してみるものの誰も前へ出てくれないので仕方なくほとんど自分先頭で走ってしまった。終盤にウォークライドの青木選手がアタック気味に上げていったがこれは追わず、高岡さん含む集団で頂上へ。
トドさんから2回目の補給を受け取り高江方面の下りへ。
するとこの補給所でペースが緩むのを利用してか、岩島選手と田崎選手という強力な2人がけっこう先行してるのが見えたのでこれはマズイと思って全力で追走、高岡さん含む数人も追ってきて合流。
マークしていた選手を含む10人ちょいぐらい?の集団でハイペースで下り、高江の上りへ。追走に少し力を使ったのでちょっと疲れ気味だったが、ここで高岡さんがダンシングでハイペースを刻んでいく。集団を絞るつもりだ。
私はハイペースではダンシングは苦手なので、シッティングでくるくるペダルを回しながら何とかついていく。ここの上りがどのぐらいの長さがあまり把握してなかったこともあり(3回目なのに笑)、ややメンタル的にもキツなりつつ、高岡さんの数回にわたるハイペースについていく。かなりキツいが、高岡さんも流石にキツいはずで、しばらく粘れば少しペースが落ちるので自分のペースで淡々と進むことができて何とか頂上へ。
この時点で高岡さん、白石選手、青木選手、私の4人に絞られた。
この4人で逃げを決めるべくその後の下りをハイペースで進むが、さっきの上りでかなり使ってしまったので非常にキツい。正直しばらくツキイチで進みたいと思ったが、逃げを決めるべくローテーションをしつつ進む。
先頭じゃない時はGOKISOホイールのお陰かかなり脚を止めて休めるので次第に回復してきた(私はGOKISOの回し者でも何でもないが笑)。この時点で後ろとは30秒ほど。
この後しばらくは大した上りもなく、淡々とペースで進む感じなので私の力も次第に回復してきて、余裕を持って先頭を牽くことができてきた。マグネシウムを摂取してたお陰かまだ攣りそうな気配もなさそうだし。
すると150km地点ぐらい?で白石選手の前輪からプシューとパンクの音が。
まじか〜と思って待つことも一瞬考えるけど、逃げてるわけだし、申し訳ないけどそのまま脚を緩めず逃げ続けることに。これで3人に絞られた。
cyclowiredさんのHPより
その後もいいペースで進み、175kmぐらいの、昨年千切れてしまった2段の上りへ。ここへ入る前のマーシャルバイクからの情報では後ろとの差はなんと3分まで広がったとのこと。
ここでまた高岡さんがダンシングでハイペースを刻んでいく。これに青木選手が離脱。
私は終盤まではついていけたが、ついに限界付近まで来てしまい、千切れてしまった。またか〜と思いつつ、昨年ほど差は開いてないのでその後の平坦で頑張って追いつこうとするも、差は縮まるもののあまりペースを上げることができず結局追いつけず、次の上りへ入ってしまい勝負あり。
そして限界付近で走ったことによってついに攣りそうになってきたため落ち着いて攣らないように自分のペースで走ることに。青木選手は一時はけっこう離れたと思うが、私がペースを緩めたためその後合流してローテーションしつつ一緒に走ることに。昨年ほどヘロヘロになってはいないが、やはり2人で走るとだいぶ楽なので合流して正解。あわよくばもう一度先頭に追いつけるかとも思ったが、マーシャルからの情報では差はどちらかというと40秒程度から広がっていく方向に。高岡さん強い。
何とか羽地ダム手前へ。この時点で後ろとは6分も開いたようなので、我々もヘロってはいるものの後ろはもっとヘロっているらしい。どうやら2位争いを青木選手とすることになりそう。
cyclowiredさんのHPより
青木選手は普久川ダムで強力なペーアップをしていたのでかなり強いハズだが、先ほどの上りでは私より先に千切れており、現在もしんどそうに見えるのでこの羽地ダムの上りで勝負を決めたいところ。トンネルを抜けて右折した後の急勾配でペースアップを図るものの、もはや私にも力がなく上げられず。上って一旦下った後の緩斜面でペースアップを試みて、こちらはよく走れたのでおそらく抜け出せる手前ぐらいまではいったと思うのだが、ちょっと長さが足りず、失敗。2人で羽地ダムをローテーションしつつ下る。
下って残り5kmほど。私のスプリント力ではおそらく勝てないので、あとチャンスはイオン坂のみ。
ここに向けて後ろについて、イオン坂に入ってからペースアップ。
しかし力に欠けて千切るまではいかず、たぶんここで終了。
しかしダメ元で最後のスプリントにかけてみる。ローテーションしつつ最後の500mぐらいで先頭で入る。こんなシチュエーション初めてなのでどうすればいいのか正直よくわからん(笑)
小学生の時はどちらかというとスプリンター(50m走はけっこう速かった)だったと意味不明なことを思い出しつつ、ラスト200mぐらいで相手が動き出したのを感じて自分ももがき始める!とするも最初のひと踏みですでに攣りそうになって全く踏めず終了、3位でゴールでした。
また今年も高岡さんから千切れてしまったわけで悔しい気持ちもありますが、1ヶ月前のことを考えればここまで来れて表彰台に上がれたことに満足です。そして何よりレースしてて楽しかった。家族を始め、ここへ導いてくれた皆さま、ありがとうございました。
密かに目標としていた、おきなわで入賞して息子と表彰台に上がるということも達成できてよかったです。
表彰式の終り際に高岡さんが、「来年も出るよ」と。
確かにツールドおきなわというレースは、沖縄という美しい地で開催されるということも含めてまた来年も出たいな、と思わせる魅力を持ったレースだと思いました。
仕事の環境も変わるしどうなるかわかりませんが、私もできたらまた来年、家族でこのレースだけでも参戦できたらなと思います。
家族3人で記念撮影。実は妻も出場し、今回はほとんど練習できていない中で第2集団、40位ぐらいで完走。やっぱりポテンシャルすごい。それより、めっちゃ楽しかったみたいでよかった。そして今回の遠征で一緒に来てもらったお義母さんには2人のレース中、息子の面倒をみてもらったりして本当に感謝ですm(_ _)m
しばらくは食べたいもの食べて(すでにレース前より5kgぐらい体重増(笑))身体を太らせつつ、おきなわの反省や今シーズンの反省を振り返って来年度のことなども考えていきたいと思います。